困難を克服する“復元力”で、経営者を支援
ノークレームの実績を誇る、スタッフのチームワークのよさ
松田修 社会保険労務士事務所
所長 松田修 氏
住所 福岡県福岡市
HP:http://www.e-roumu.com/
【事務所データ】
開業 1999年10月
事務所スタッフ 6名(内有資格者2名)
保有資格 特定社会保険労務士
独立開業の経緯や前職について教えてください。
20代は、山武産業システム(現:株式会社山武)という会社で総務・人事の仕事をやっていました。その会社は、社員に優しい会社BEST30(ダイヤモンド社)に選ばれる会社で、多くのチャンスを貰ったと感謝しています。特に私が本社にいた頃は、グループ再編の最中で刺激的な毎日でした。しかしながら、このグループ再編が一段落すると自分の年齢からして、「もうこの会社では大きな変革を現場で行うことはないな」と考えたのです。そこで、独立して様々な企業の変革に関わりたいという思いから、37歳で会社を辞めました。
社労士の資格は一年前に取得していましたので、辞職決断後、1ヶ月もたたないうちに、独立開業しました。初年度の売上げは1700万円、二年目は2400万円、スタッフは5人(内4人が社労士)でした。今考えると順調な滑り出しでした。
ところが、独立から5年目の2003年、提携していた税理士ネットワークのお家騒動に巻き込まれてからは大変でした。それまで定期的にあった税理士ネットワークからの仕事が突然、途絶えてしまったのです。当時の売上げは、3対7でスポットが多く、毎月売上げ0円から始めて、スタッフの給料が払えるよう無我夢中で働く毎日でした。さらに追い討ちをかけるようにクライアントの1社が倒産。未収金500万円ほどを抱えてからは、火の車でした。ついには、支払いなどが滞り、仕方なく、コンビニ工場のバイトをしたほどです。その経験から、工場の労務管理については詳しいです(笑)
大晦日の夜勤明け、元旦手当の5000円がすごく嬉しかったことを覚えています。
どん底状態から巻き返したきかっけは?
自分が今が“どん底”だと感じたことがあったのです。すると、「今がどん底なら、今後は何をしても這い上がるしかない」という気持ちが湧き上がってきたのです。不思議なもので、その翌月の売上は200万円を越えたんです。周りが気を使って仕事をつくってくれていたようで、ありがたいことでした。翌年の売上は、2000万円を越え、とにかく無我夢中で働きました。
また、ビジネスパートナーの副島さんは、非常に誠実に仕事をこなす方で、彼の力添えが、事務所の復元力に寄与していることは間違いありません。副島さんのおかげで「浅い呼吸しかできなかったのが、深くゆっくりと呼吸できるようなった」というのが実感でしょうか。
事務所の得意分野や力を入れている業務とは何ですか?
借金(債務)から、総務全般、人事制度、401kなどの退職金制度まで、何でもやるところでしょうか。強みの“見える化”ができていない人間なんです。しいて言えば、何でもやってきたわりには、クレームがなかったことが強みですね。
最近は、相談や顧問業務が増えています。昔とは完全に逆転して、現在、スポット的な仕事は1割に満たない程度になっています。スタッフとの連携も円滑で、安定した経営をさせていただいております。また、おかげさまで、プロ野球の球団・福岡ソフトバンクホークスなどの大企業からの引き合いも増えていまして、セキュリティー体制の強化にも力を入れています。
松田さんの強みをお聞かせください。
どんなに失敗しても、リカバリー(回復)させるのが得意みたいです。幼馴染の女性からも「あなたはヘマをした後がいい」と言われまして。「だったら、そのヘマをしないようにしなさい」とも。(笑)
昔、授業で墨絵かなんかをやっていたときのこと。ヘマをして、近くの席だった女性の白いセーラー服に墨を飛ばしてしまったんですね。もう修復できないと思ったのですが、何とか、染みをおとすことに成功したんですよ。
事務所経営が底をついた話とは、スケールが全く違いますが、なぜかこの話を思い出しました。
事務所経営の将来展望についてお聞かせください。
スタッフに負担をかけないためにも、クライアント先の合法性は重要ですね。すぐにはできなくとも、一緒に改善していく姿勢が必要です。そのためには、しっかりした担当者の存在が大切です。しっかりした担当者がいらっしゃると相乗効果でスタッフのレベルも向上しますし、多少仕事内容に難しさがあっても、やり遂げることができます。
だからこそ、今後は、社員10人程度の規模の会社を100社クライアントにもつより、社員100~300人規模の会社を3つ担当するほうが、労力やスタッフレベルの向上を考えると好ましいわけです。ですから、最終的には300人規模の会社を一人で10社程度まわせるような、組織づくりを目指しています。
私があと20年は現役でがんばるとして、うちの事務所で一番若い26歳のスタッフが40代になる頃には、今以上に経営を安定させていたいです。
仕事や顧客に対して、心がけていることはありますか?
中国の菅子の言葉「一樹百獲は人なり」(1年の利益なら穀を育て、10年の利益なら樹を植え、100年の利益なら人を育てよという意味)のとおり、人を育てることの大切さを痛感しています。自分自身も学ぶことが多いです。





